コミュニティとしてのapple

2000年以前、「macユーザ」は一つのコミュニティであった。
世の中がwindowsで埋め尽くされているのを横目に、
対windowsまたはmacの普及を目指したり、
コミュニティ内で相互に認めあうこと。
同一目的を持ち、相互承認する団体は正にコミュニティだ。
タイムマシーンで1990年代に行き、人にPCの話をしてみよう。
上記コミュニティにいた人は必ず、
「僕はmacを使っているんだけど…」と話を始める。

上記で「コミュニティであった」と書いたが、
実は日本だけはコミュニティとしてまだ生き続けている。
それ意外の国ではない。
理由は大きく2つ。
・(様々な本で書かれているように)日本の会社におけるPCはwindowsで占領されている。これは1990年代にappleが営業を怠ったことが原因とされる
・日本にはいくつかPCメーカーがあり、国内産業保護の為に世論操作している
尚、2つめについて異論のある方は、一度台湾に行ってみればわかる。

しかし、「macユーザ」はもはやコミュニティの機能を果たしていない。
あまりにもメンバが増えすぎ、関連グループが増えすぎた為だ。
派生、あるいは分化した関連グループは以下となると思う(全ては網羅不可)。
---製品ごと---
・iPod
・iPhone
・iPad
・Mac Pro
・Macbook Pro
・Macbook Air
・Macbook
他割愛
---用途ごと---
・tech
・graphic
・music
・scientific research
・office
・communication
---レベルごと---
・junior
・middle
・professional
---思想ごと---
・古参
・アーリーアダプター

以上の中で現在でもコミュニティとしての機能を果たしているのは、
・scientific research
・古参
・アーリーアダプター
だけで、とりわけ面白い集団が後者2つ。

古参とは、2000年以前からmacを使っていた人々で、
中にはapple関連製品ライター、または評論家が多い。
自己紹介や、文頭には必ず「僕が初めてmacを買ったのはmacintosh classicで..」
という古参の証明が必要となる。
このコミュニティの特徴は、永年称号であることで、
たとえwindowsユーザに変わってもコミュニティから排除されることはない。

アーリーアダプター
新製品が出たその日に購入/オーダーする人々。
購入/オーダーした瞬間にblogやtwitterで報告する必要がある。
また、新製品の中でも、新しいカテゴリやモデルチェンジした製品のみが対象となる。
このコミュニティの特徴は、金銭的余裕があれば誰でも参加可能であることで、
apple製品全般が低価格になるにつれ、増加傾向にある。


apple製品をただの道具と考える場合は、上記論は関係ないように思えるが、それは違うと思う。
日本人は、電子機器はどのメーカーのどのモデルを使っているかを気にする。
その理由はもちろん、日本には複数のメーカーがあるためだ。

こうしてみると、日本は本当に色々と面倒な国だ。
昔の言葉の"クロスプラットフォーム"な技術は海外で成長しているというのに、
日本はプラットフォームやくだらない思想にこだわるばかりに、その機会を逃してしまっているように思える。

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